私は舞台が好きだ。特にミュージカル。私が好きなのはいわゆる2.5次元と言われるやつで、マンガやアニメ、ゲームをモチーフにしたものを指す。イケメン集団がチャラチャラお芝居をやっているだけと思われがちだし、そもそも2次元のものを3次元に近づけること自体に抵抗がある人が一定数いるので、あまり世間には浸透していないと私は感じている。
だがもし、生理的に無理!というわけではないのなら、ぜひ食わず嫌いをせずに見てみてほしい。
舞台作品の魅力を語るために、映像作品と比較しながら見ていこう。
まず、原作を忠実に再現する方法が大きく違う。例えば、かめはめ波を思い浮かべてほしい。映像作品の場合、100%CGに頼るところだろう。しかし舞台ではそうはいかない。かめはめ波をリアルに、劇場で再現するためにはどうしたらよいか。それは光の加減かもしれないし、舞台装置を使うかもしれない、はたまた、役者の表現力で本当にかめはめ波が出ているように見えるかもしれない。舞台上で見るまで、原作を知っている場合、「あのシーン、表現するの無理じゃね?」に対する作品のアンサーが実際にみるまでわからないのも魅力のひとつである。
また、実際に舞台を見る場合、好きなキャラクターが「そこにいる」と感じることができるのも魅力のひとつだと思う。映像作品の場合、オリジナルストーリーやオリジナルキャラクターが付け加えられている場合も少なくないし、俳優さんになじむような髪色になっている場合もある。2.5次元舞台ではそのような改変は少ない(少なくとも私は見たことがない)し、原作に対して最大限のリスペクトが感じられる点が好きだ。
「原作を忠実に再現しなければならない」という意味で、2.5次元舞台では前向きなキャスト変更が行われることが多々ある。舞台作品として長くやっていくために、キャラクターの年齢や容姿にあった俳優を再度キャスティングするのだ。ミュージカルテニスの王子様は何度もキャスト変更を繰り返し、20年以上公演を続けている。だから、そう。(2.5次元舞台に限った話ではないが)好きな俳優が好きなキャラクターを演じている時間は、決して長くないのだ。コンテンツとしてはこの先何十年もやっていってほしい。でも、そのためにキャスト変更は避けられない。私たち2.5次元のオタクはそんなハリネズミジレンマを抱えている。
だからこそ、我々は意地でもチケットを手に入れ、この目で、推しが輝く姿を見たいのだ。
推しがいつかその役を降りるまで。
いつになるかわからないそのxデーを恐れながら、今回が最後かも、今回が最後かも、という気持ちでチケット戦争の最前線でぶるぶると震えながら闘っている。
スマホを握りしめ、Loppiの前で一般発売開始時間を待つのだ。
今日、新作公演が発表された。仕事とか言うしがらみがまた私にまとわりつく。ここまで言ったらわかるだろ。そんなことをしている場合ではないのだ。私は現地へ向かわなければならない。
いつものことですけど、チケットより先に航空券とったほうがよさそうです。
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